この数年間、ダンス・ミュージックからR&Bまで次々と新しい才能の登場がとどまることを知らない街、ロンドン。この都市はやはりOWにとっても大きなインスピレーションであるようだ。そして、地元ロンドンですらライブをOWとしてプレイしたのはアルバム・リリース後(!)という2人だがイギリス以外のヨーロッパ・ツアーも次々とソールド・アウト。だが急激な成功の階段を登り始めたことに対して全く不安が無いわけではないようだ。

――ふたりはロンドンを拠点としていますよね。この街はOWにどんな影響をもたらしているといえますか?

ジョセフィーン ロンドンからはかなりインスパイアされているわ。ロンドンって本当に雄大な街なの。雄大な分、差も激しいのよね。本当に様々な人がいて、シャード(ロンドンに最近できた高層ビル)に住んでいるような超お金持ちの人もいれば、家がなくストリートに住んでいるような貧しい人たちもいるし、成功している人もいれば、それを目指してロンドンに引っ越してきたけど未だに成功できずにいる人も沢山いる。

俳優になりたくてロンドンに来た人、広告業で成功したくて来た人、自分のビジネスを始めたくて来た人、本当に色々な人がいて、成功する人もいれば失敗する人もいる。だから、すごく難しい街でもあるのよね。人に囲まれてハッピーな毎日を送ることも出来る街でありながら、すごく孤独を感じる街でもある。

ある意味、ロンドンってあらゆる人生のスナップショットだと思うの。それを自分の目で見て、感じることが出来るってすごく刺激的。さっき、私たちの歌詞はキャラクターやストーリーにインスパイアされていると話したけど、ロンドンはそういったインスピレーションの宝庫よ。地下に住んで孤独を感じている人もいれば、成功して幸せな人もいる。私たちは、そういう全ての人たちのサウンドトラックを作りたいの。この街は、私たちにとってメインとなるインスピレーションのひとつね。

――ロンドン以外で心惹かれる街はありますか?

アンソニー 二つあって、そのうち一つはニューヨーク。ニューヨークは僕たちのお気に入りの場所で、シーズンがあるのがいいんだ。夏も冬も綺麗だし、アメリカっぽくないんだよね。その街独特の文化がある街だと思う。もう一つの街はアムステルダム。あのローカル感がいいんだ。小さくて、皆がお互いを知っているところがいい。何年か前に行って、すごく気に入ったんだよね。

――東京はまだ来た事がないんですよね?

ジョセフィーン 一回もないのよ! 私の友達が、東京に行く度に気に入って、いつもその話しをしているの。私たちもずっと東京に行きたいと思っているんだけど、まだ機会がなくて……。

アンソニー 今年か来年行けたらと思っているんだ。皆がどれくらい僕たちのアルバムを気に入ってくれるか次第だね!(笑)

――この数年、ロンドンからは次々と素晴らしいアーティストが出てきています。特に最近はR&Bの新しい解釈をしたようなアーティストが目立ちました。OWではこうしたサウンドに近すぎないよう意識したりした部分はあったりしますか?

ジョセフィーン それは意識してないわ。変に聞こえるかもしれないけど、自分たちが何をしているかを敢えて意識したことはないわね。他の人たちと自分たちを比べることもないし、比べることで何かをしないようにしたり、制限を設けるのは危険なことだと思う。だから、常に自分たちが作りたい音楽を作ることだけに集中しているのよ。

――そういえば、OWとしてはライブを初めてプレイしたばかりですよね? ライブをやってみて感触はどうですか?

アンソニー すごく良い経験だよ。1年間、ずっと曲をリリースしてスタジオにこもっていたから、あまり外に出ていなかったけど、今は何千人もの人々の前で演奏出来るし、インターネット上で話していた人々、曲を聴いてくれていた皆に直接会って顔が見れるのは本当に素晴らしい。本当に実りのある、満足感が得られる経験だね。心から楽しめているよ。

――バンドはすでに世界中で人気が高まっていますし、今、最も期待されているアーティストの一つと言っても過言でないと思います。おそらく様々なプレッシャーにも晒され始めているのではないかと思うのですが、もし好きなアーティストにどんな相談でもできるのだとしたら、誰に何を聞きますか?

アンソニー ファイストだな。あんなに素晴らしいキャリアを築きながらも、どうって未だにプライベートな自分自身の人生を歩めているのか、どうやってノーマルな人間でいつづけることが出来ているのかを聞きたい。それって僕たちにとって大切なことなんだ。自分たちの生活ってノーマルとは言えないけど、僕たちはノーマルな人間で居続けたいからね。

――では最後に。日本に来たら、何がしたいですか?

ジョセフィーン 食べることね(笑)。日本食って大好きなの。昨日も日本食を食べたのよね(笑)。とにかく食べまくりたいわ(笑)。

――好きな日本食は?

アンソニー ラーメン!

ジョセフィーン そうね。カツカレーも好きだし、刺身も大好き。日本食なら何でも好きよ(笑)。

――わかりました(笑)! では今日は本当に貴重な時間をありがとうございました。

ジョセフィーン&アンソニー こちらこそ! ありがとう!

Oh Wonder – Livewire

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