実は泉まくらの活動ってコンプレックスから入ってる
――いろんなものをリンクさせるうえで重要になるもののひとつに現在のガールズ・カルチャー・シーンがあると思うのですが、そういうものに対して泉まくらさんや三回転とひとひねりさんはどういうことを思いますか?
泉まくら 実際あんまり分かってないっていうのが正直な感想ですね。
泉まくら “candle”
――自分達がそこに当てはめられるとしたら違和感を覚えますか?
泉まくら 嫌ではないですけどね。というかどうしようもないですよね(笑)。それは自分以外の人が決めることなんで。
みさき(三回転とひとひねり) 当てはめられることが嫌というわけではないですけど、私自身は自分がそういうシーンに属していないと思っています。
――では、例えば、女の子にしかないパワーみたいなものがあるとしたらそれってどんなものだと思いますか?
泉まくら 実は泉まくらの活動ってコンプレックスから入ってるんです。というのも、元々私自身憧れてるアーティストさんが全員男性だったので、男の人から出てくる言葉だったり声もそうですけど、ずっとかっこいいなぁと思ってました。でもラップって男の人がやるイメージがどうしてもあるなかで、じゃあ自分が感じた力強さって本当に男の人にしか表せないのかなぁとか、それを私が表現したときに一体どうなるのかみたいなことは考えながらやってますね。
――ちなみに、憧れっていうのは一体誰なんですか?
泉まくら いちばん好きなのはポチョムキン(餓鬼レンジャー)です! それはずっと変わりませんね。はじめて聴いたときは本当に衝撃を受けました!
じゅりあ(三回転とひとひねり) いまの意見を聞いて思ったんですけど、考えてみたら私とみさきが好きなバンドも男性かもしれないですね。
――それはどんなバンドですか?
みさき それこそ大学のときにじゅりあとELLEGARDENEとかASIAN KUNG-FU GENERATIONとかを一緒にコピーしてたんです。
泉まくら そういう男の人たちの曲をカバーしてた過去があるなかで、今の三回転は女の子だから出来ることみたいなものを意識して活動してたりしますか?
みさき それは全然ないですね。むしろ逆に女の子ならではのパフォーマンスが出来ないからライブもボー立ちだし・・・なんというか、私は私でやれることは精一杯やってるんですよ!!!! (笑)
一同 ははははははは!
泉まくら (笑)。分かります! 分かります! 単純にそれが出来ないんですよね!
みさき ボーカルだからフロントマンとかってよく言われるんですけど、私自身そういう歌いながら動くパフォーマンスがあんまり得意じゃないんで・・・。
泉まくら だからステージで斜めに立ってるの?
みさき はい・・・(笑)。
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