――音楽やクリエイターとしての活動を離れてみると、普段の生活の中で好きなことやお気に入りの瞬間などはあるでしょうか。

土岐 私は家の近所を歩いている時ですね。最近、あえて目的を持たずに歩いたりするんです。今住んでいるところは子供の頃から慣れ親しんできた場所なんですけど、漠然と歩いていると、毎日見ているはずなのに懐かしいような記憶が蘇ってきたりして。昼もあるし、夜もあるし、自分に意識が向かう瞬間だなぁって……。

Azumi でも、歩くのが一番思考にいいんだって。

土岐 へええ、そうなんだ。人と話す時も、歩きながら話したりするんです。そうすると、新宿から渋谷まで歩いている間に答えがひとつ見つかったりするんですよ。

Azumi そうですね。創作している時以外はうーん……妄想している時かな。

土岐 妄想(笑)。

Azumi 別に妄想がお気に入りってことではないですよ(笑)。でもよくやっていることではあるかもしれない。小さい頃から妄想癖が激しくて、ひとつのことが目についたら過去から未来から物語が出来ていくんです。たいがい忘れます。書き留めもしない位がいいかなって思うんですよ。

――今までで一番面白い妄想を教えていただいたりは……?

Azumi 言えません、それは(笑)。

【インタビュー】土岐麻子×Azumi特別対談! 2人にとっての“多面性”や“こだわり”とは? interview141120_tokiazumi_6

――今回は2人揃ってアバルトのイベントに出演されますが、クルマにまつわることについても、何か気に入っていることや、こだわりのようなものはありますか。

土岐 クルマに乗っている時に――わたしの場合、免許を持っていないので主に後部座席なんですけど(笑)、窓に流れていく風景を見るのは好きですね。割とクルマや電車、タクシーに乗っていても、車窓を見ながら歌詞を思いつくことが多いんです。音楽って一瞬で過ぎ去っていくものですけど、そういう意味で窓からの景色も一緒だなぁと思うんですよ。だから流れていく景色を見ながら音楽を聴くのも好きですし、そこで作詞をするのも好きで。もちろん、友達のクルマに乗せてもらっている時にそんなことはしないんですけどね(笑)。たとえば、“ファンタジア”はタクシーの後部座席に乗っている時に思いついた曲なんです。なのでMVも、タクシーの中のMVにして。

Azumi どんな歌詞なの?

土岐 クルマの歌ではないんだけど、恋をしたかもしれない、という瞬間の歌。恋をすると、黒いものが白く見えたりとか、街の景色が鮮やかになって、ゴキブリですらもオニキスのように見えて……(笑)(注;歌詞自体は「虫達さえも/オニキスの黒に輝く」というもの)。

Azumi はははは、ゴキブリって(笑)。

土岐 だから“ファンタジア”。「なんか狂う」っていう。

Azumi もう、いい言葉だなぁ(笑)。わたしの場合は、地元でよくクルマを運転していた時が10代~20代前半の頃だったので、その当時はずーっと車内で歌の練習をしてましたね。

土岐 ああ、いいねえ。

Azumi 東京に来てからそれがないのがつらいなぁと思ってもう10数年経っているんですけどね(笑)。わたしはクルマにまつわる思い出ってすごく多くて、クルマって恋愛とイコールなところがあるんです。男の人がクルマを買った時って、本当に嬉しそうじゃないですか。その嬉しそうな顔を見るのが好きだったり、クルマでの会話とか、クルマの中での思い出というのは、結構歌詞になっていますね。

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――さて、今回の<スコーピオン・デイ>でのライヴは、どんなものになりそうですか?

土岐 わたしは<スコーピオン・デイ>ということで、星座にまつわる曲を多めに選曲しました。
大人の集まる粋なイベントなのかな、というイメージを持っているので、そんな空間にも渋く映えるような歌を多く歌いたいですね。

Azumi もう選曲したの? 早い! わたしは(アバルトのイベントに)出演させて頂くのがもう3回目なので、「いつもありがとうございます」という気持ちなんですけど、毎回会場に色んな方が来られますよね。クルマが大好きな方もいっぱいいらっしゃるし、それこそこだわりを持って写真を撮ったりしている方もすごく沢山いて、知らない方にもちょっと耳を傾けてもらえるようなライヴが出来ればいいな、と思います。

――最後に、<スコーピオン・デイ>の出演以外の、今後の活動についても教えてください。

土岐 わたしはカヴァー・アルバム『STANDARDS』 の新作をリリースしたけど、来年はオリジナル・アルバムを出そうと思っているので、今はそのための曲を準備しているところです。前作は割と自分のことを書いたんですけど、今回は、自分の体験したものだけではない曲にしようかなと思っていますね。

――まるで群像劇のような。

土岐 そうですね。ちょっとフィクションというか。どうしても自分の内面が出てくるようなものになるとは思いますけど、もうちょっと物語を書くように書いてみようかな、と思ってます。(Azumiさんに向かって)だから、出てくるかもしれない(笑)。

Azumi 楽しみにしてます(笑)。わたしは来年に向けてアルバムを制作中であるというのと、あとは、年末にライヴがあります。

――今後こうなっていこう、みたいなことも考えていますか? 目標のようなものと言いますか。

Azumi そうだなぁ。何でしょうね……。

土岐 わたしは、免許が欲しいです(笑)

Azumi でもそんな気力ないでしょう? 土岐ちゃんは助手席でいいと思います(笑)。

text&interview by Jin Sugiyama
photo by 横山マサト

MAKE YOUR SCORPION by 土岐麻子&Azumi

アバルトでは11月22日(土)までの期間限定で、「アバルト595」という車種を「カー・コンフィギュレーター」プログラムを使って、自分好みにカスタマイズしてオーダー出来てしまうというキャンペーン<メイク・ユア・スコーピオン(MAKE YOUR SCORPION)>が実施中! 昨年好評を博した当キャンペーンは今年さらにパワーアップ。なんと、ボディ/シート/ソフトトップ/ブレーキキャリパー/純正アクセサリーの組み合わせによって最大12,000通りものカスタマイズ、オーダーができるそう……!! そんな<メイク・ユア・スコーピオン>、今回土岐さん、Azumiさんのお2人にもカスタマイズしていただきました!

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さあどんな「アバルト595」になったのか……続きは<スコーピオン・マンス>公式サイトからお楽しみください!

Event Information

2014年 ABARTH (アバルト) 公式TVスポット

SCORPION DAY
2014.11.23(日)@代官山蔦屋書店 T-SITE GARDEN GALLERY
ENTRANCE FREE!
LINE UP:[LIVE]土岐麻子、Azumi/[TALK SHOW]嶋田智之、安東弘樹、眞貝知志、and more!!

TIMETABLE
◼︎会場:T-SITE GARDEN GALLERY駐車場
7:00 – 9:00 モーニング・クルーズ

◼会場:T-SITE GARDEN GALLERY
16:00 OPEN・インスタレーション
16:30 トークイベント1(嶋田智之/眞貝知志選手 and more)
16:50 トークイベント1(嶋田智之/安東弘樹)
17:40 ライブ(Azumi)
18:20 ライブ(土岐麻子)
19:00 インスタレーション
20:00 CLOSE
※混雑状況により整理券を配付いたします。
※タイムテーブルの時間が前後する場合がございます。ご了承ください。
※ライブ出演アーティストの写真撮影・録音・録画はご遠慮願っております。もしそのような行為を見つけた場合、スタッフからお声掛けをさせていただきます。

Release Information

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