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[Sam Lee]まとめ:サム・リーという音楽家を知っているだろうか。普通の音楽家とは異なる異色の経歴を持ち、イギリスのトラヴェラーズと呼ばれる民族の伝統音楽に傾倒し、単なるフォーク・シンガーという肩書きにはおさまりきらない世界観を作り上げている若き奇才だ。

■伝統的なのに、新しくて革新的な音楽

Sam Lee – “Good Bye My Darling”

では実際に彼の楽曲を聴いてもらいたい(MV参照)が、どのような印象を持たれるだろうか。フォーク、トラッド、ジプシー、彼の音楽を形容する単語は多く見つかるかもしれない。一部では「音響フォーク」と呼ばれ、先進的なフォークミュージックとして位置付けられたり、エレクトロ二カと絡めて語られていたりもする。もちろん一言で語り尽くせないところが彼の音楽の魅力ではあるが、そもそも彼自身が自分の音楽を規定していないということが、彼の奏でる音楽に幅を持たせているのだろう。「生粋のジプシーでも、イングリッシュ(東欧ユダヤ系)でもない」ということを明言し、自分のルーツとは縁遠いトラヴェラーズに傾倒した自分自身を「アウトサイダー」と称しながらも、この2014年という現在において、伝統音楽を軸に独創的な世界観を作り上げている。

一つの音楽との出会いから、生活の全てを捧げトラヴェラーズの生活に溶け込み、伝統音楽を取得した上で生み出される彼の音楽。日本的な考え方で言うと、「守破離」という思想にもあてはまるだろう。伝統音楽という型を徹底的に「守」り、自身の様々なバックグラウンドを理解し、冷静に考え抜いたからこそその型を「破」ることができ、最終的にはその型からも「離」れ、誰も到達していなかった世界を生み出しているのが、現在のサム・リーの音楽と言えるだろう。あえて従来のフォークで使用されていたギターなどは使用せず、口琴、アルプ・ホルン、オートハープなども意欲的に取り入れ、流行としてのフォーク回帰や表面的な伝統音楽との融合ではなく、伝統音楽に心底惚れ込み、全てを捧げ、彼なりの解釈を加えた結果として、「伝統的なのに、新しくて革新的な音楽」を鳴らすことができるのだ。そういう意味で、冒頭で説明したようなノスタルジーとモダンという正反対の印象を同時に聴き手に与えることができるのだろう。

■サム・リーの世界観を感じられるハイクオリティなMVの数々

彼の魅力は音楽だけに留まらない。これまでに見たことのないような世界観が繰り広げられるMVも彼の魅力の一つだろう。音楽はもちろん、映画やミュージカルを思わせる壮大な世界観も合わせて楽しんでもらいたい。「すべてを視覚的に捉えている」と語る彼の芸術的感覚を感じ取ることができるはずだ。

Sam Lee – “The Ballad of George Collins”

THE GAINSBOROUGH PACKET Featuring Sam Lee

Future Cinema presents Sam Lee – “Goodbye My Darling”

★次ページ:イギリスで称賛されるサム・リー

Qetic編集部

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