Interview:津田昌太朗(Festival Junkie)

海外フェスオタクに聞く、プライベートで行きたい日本のフェス fesotaku_top

ーー突発的でしたが……悩み抜き7つまで絞っていただいてありがとうございます! 津田さんはプライベートなら“日本特有の雰囲気やカルチャー”を感じるフェスに行きたいんですね!

結果的に海外のアーティストが出演するフェスを選んでいないですが、日本にいるなら<フジロック>や<サマーソニック>は行く予定です。ただ今回の7つのフェスは、海外フェスをまわってみたらからこそ “日本ならでは”の特別な雰囲気やカルチャーを感じるフェスに行ってみたいと思うようになったから選びました。マニアックなフェスを期待されていたならごめんなさい(笑)。

ーー数多くの海外フェスを回ってきて、現在は「Festival Junkie」の運営や、海外フェス関係の寄稿などもしていますが、海外のフェスと日本のフェスで違いを感じることはありますか?

海外の方が“音楽”が生活に根付いていて、フェスもみんな軽い気持ちで出かけるっていうのはあると思います。<グラストンベリー>には皇族がふらっと来てたりしますし、家族連れもかなり多いです。なかには3世代でキャンプしてますみたいな家族もいて、日本人にとっての花火大会くらいの感覚なのかなと。そのあたりが少し違うかなと思います。とはいえ、日本でも“フェス”はメジャーになってきたので、一般の人にとってもフェスが身近なものになってきているし、今以上にそうなるはずだと思っています。僕自身は日本のフェスが大好きなんですよ。キレイだし、ご飯美味しいし、治安もいいし。今年の夏は<フジロック>に参加したくて帰国しているみたいなものですから(笑)。<フジロック>は本当に世界一のフェスだと思いますよ。

ーー津田さんがフェスに必ず持って行くものはありますか?

海外で1週間とか野宿したりすることもあるんですけど、アウトドアグッズで全身揃えちゃうみたいなのがどうも苦手で……だから基本的には自分の好きなものを着たり、持って行くようにしています。ここ数年のフェスシーズン前の恒例行事は、祖師谷大蔵の木梨サイクルまで行ってフェスグッズを揃えること。木梨サイクルのアイテムはフェスにぴったりなんですよ! Tシャツ、帽子、小物、あと海外に行く前に購入したのが、防水のイスパック。やたら外国人受けが良くて知らない国の人たちと交代で座りあったりしていました。木梨サイクルのロゴを見ると「ナイスイーン!」的な一体感が生まれるのでオススメです(笑)。

海外フェスオタクに聞く、プライベートで行きたい日本のフェス Kinashicycle

ーーかなり独特ですね(笑)。最後に数々の国内外のフェスを回ってきた津田さんから見たフェスの魅力、そして楽しみ方を教えてください!

フェス会場って一歩中に入ると、そのフェス毎に絶妙に違う独自の空気というかルールみたいなものがあって、別の世界というか国にやってきたみたいな感じがしません? 入口でリストバンドを付けたら違う国に入国して、その国の住人になるみたいな。それがキャンプインフェスでも都心型フェスでもEDMフェスでもそれぞれ流れている空気が違っていて、その違いが結構楽しかったりしますね。とにかくフェスに行ったならそこの空気に身を預けてみる。人と話したり、ご飯を食べたり、寝転がったり、音楽を聴いたり、踊ったり、酔っぱらったり。別に何をしたっていいし、何もしなくてもいい。そういうことも全部含めてフェスの魅力なんだと思います。

あと最後に言っておきたいんですが、日本ってある意味フェス大国だと思うんです。というのも、さっき選んだフェスだって、同じ「フェス」というカテゴライズをしていいのか悩むくらい違うものだと思うし、個性の強い小〜中規模のフェスがたくさんあると思うんですよね。そういった中から自分好みのフェスを見つけるのも楽しみ方の一つかもしれませんね。

PROFILE:津田昌太朗

海外フェスオタクに聞く、プライベートで行きたい日本のフェス tsuda_profile

世界最大の音楽フェス<グラストンベリー>に参加したことがきっかけで、突然広告会社を退職し英国に移住。ロンドンで海外フェスプロジェクト「Festival Junkie」を立ち上げ、世界中の音楽フェスに潜入取材を行っている。現在は東京とロンドンを拠点に音楽マーケター/ライターとして活動中。日本最大のフェス情報サイト「FestivalLife」やフェス特化型プレイリストサイト「PLAYFEST」も運営している。

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