先日全日本プロレスの両国大会に行ってきたんですが、これがまた本当に素晴らしい大会でした。今の全日は若い選手がすごく伸びつつ大御所レスラー達も多数出場するので、とても見応えがありますね。そちらの大会レポートはまた近々書かせて頂くとして、その日とても感動したことがありました。あの小橋建太さんが古巣の全日本プロレスのマットに、大きな小橋コールの中入場してくれたんです。会場中に響き渡る小橋コールの中で、小橋さん全日時代の色々な思い出を噛み締めながら泣きそうになってしまいました。

全試合が名勝負、四天王プロレス 1-700x466

という事で、今回は小橋さんもメンバーの1人だった全日本プロレスのプロレス四天王でボンバイエしたいと思います。まずはプロレス四天王って何かというご説明からなんですが、以前ご紹介した新日本プロレスの闘魂三銃士のように、昔全日本にプロレス四天王と呼ばれた4人がいました。ジャイアント馬場イズムを継承する三沢光晴、小橋建太、川田利明、田上明の4人です。もうほんとに、この4人が試合に出る時点で全試合名勝負確定でした。シングルではそれぞれが激しくぶつかり合いつつ、タッグでは三沢&小橋組vs川田&田上組などで最高にエキサイティングな攻防を毎回繰り広げていました。

三沢光晴

僕がリスペクトしすぎるあまり、コラムやTwitterで何度も紹介している三沢さん。2代目タイガーマスクであり、プロレスリング・ノアの創設者でもあり、まさにレジェンド中のレジェンドです。最近三沢さんの本を読んだのですが、試合中の事故で亡くなられたあの日の事が色々な人の想いと共にとても細かく書かれていて何度も読み返しました。ちなみに僕は移動中にスパルタンX(三沢選手の入場曲)を聴きながら読んでしまい、飛行機の中で泣いてしまいました(照)。

全試合が名勝負、四天王プロレス 2-700x525

どれだけ三沢光晴がすごかったか、百聞は一見に如かずという事で早速三沢選手の名試合をご覧頂きましょう。名勝負が多すぎてどれにするか迷ったのですが、数々の名勝負を繰り広げてきたスティーブ・ウィリアムスとの対決で、ゲスト解説がジャイアント馬場さんの試合がありましたので、そちらをご覧ください。

Mitsuharu Misawa vs Steve Williams (AJ 09.03.1993)

あと三沢さんといえば、先日電車の中で携帯が鳴って慌てる女の子の着信音がスパルタンXだった事があり、2016年で一番キュンとしました。

小橋建太

今回のコラムを書くきっかけにもなった小橋さん。誰よりも練習熱心で有名で、大ケガをしてもファンの前では決して弱みを見せず、どんなに技を受けても勇敢に立ち向かっていく小橋さんの姿に、子供の頃の僕は本当に憧れていました。実は小学校で将来の夢を書く事があり、みんなが「サッカー選手」とか「宇宙飛行士」とか書いている中で、僕1人だけ「小橋建太」と書いた事があるんです。それほど小橋さんの熱い気持ちは子供から大人まで、ファン全員に伝わっていました。昨年イベントで小橋さんにお会いする事ができて記念撮影をさせて頂いたんですが、あまりに小橋さんへの憧れが強すぎて、緊張しすぎた僕の笑顔は完全に引きつってしまいました(笑)。それでは、日本人離れしたパワーを持つ小橋さんが圧倒的パワーファイターのベイダーと闘った試合をご覧頂きましょう。試合前の小橋さんの眼光が本当に鋭いです。セコンドには秋山準現社長もいらっしゃいますよ。

Kenta Kobashi vs Vader (27.02.2000)

あっ、ちょっと待った! もう1試合! 僕が大好きな小橋さんの試合をご覧頂きたいと思います。以前のコラムでもご紹介した蝶野正洋パイセンとの試合なんですが、蝶野さんはこの試合のとき左足の靭帯損傷中。足に力が入らない中でも絶対に折れずに立ち向かっていく蝶野さんと、熱いファイトで容赦なく迎え撃つ小橋さん。この試合を見た多くのファンが涙し、Mr.プロレスvs Mr.プロレスの歴史に残る名勝負となりました。

NJPW Kenta Kobashi vs Masahiro Chono 05.03.03

川田利明

毎回荒々しく男気溢れるファイトで名勝負を量産し続けた川田選手。元々は三沢との名タッグでしたが自ら「三沢越え」果たすためにタッグを解消。その後、対三沢を中心に全日本プロレスのレスラー達と本当に熱い闘いを繰り広げていました。前に屈んだ相手の頭を手で押さえつけて連続で顔面を蹴りまくるステップキックは見ていて本当に痛そうで、僕が本当にくらいたくない技の1つでした。全ての試合への全力感がすさまじくそれが名勝負製造機と呼ばれた所以だと思いますが、川田さんの試合はとにかくハズレがないので毎回ワクワクして見ていました。ちなみに、座っている友達に後ろから川田選手の必殺技「ストレッチプラム」をかけて本気でキレられたのは僕の高校時代の苦い思い出です(笑)。

全試合が名勝負、四天王プロレス 3-700x382

それでは、永遠のライバル三沢さんとの試合をご覧ください。解説も小橋建太さんと豪華!

三沢 vs 川田 1999.7.23 三冠戦

田上明

三沢とのタッグを解消した川田がパートナーとして声をかけたのが、当時ジャンボ鶴田とのタッグでめきめきと頭角を現してきていた元大相撲力士の田上明でした。シングルマッチはもちろんのこと、個人的には川田との名タッグで何度もタッグ王座に輝いていたのが印象的でした。世界タッグ王座史上最多の6回も王者になっているんです。その中でも僕が大好きだったのが三沢&小橋組vs川田&田上組という四天王対決。比較的頻繁にあった対戦カードなのですが、毎回会場がどよめくほど白熱した試合になりました。田上選手が馬場さんと同じ色のパンツで、馬場さんの必殺技でもある脳天唐竹割りやランニングネックブリーカー、ココナッツクラッシュなどをやってくれるのも嬉しかったですね。それでは、最初に秋山準さんとのシングルマッチ、続いて皆さまお待ちかねの三沢&小橋組vs川田&田上組のタッグマッチをご覧ください。タッグマッチの方は解説がジャイアント馬場、レフェリーが和田京平と選手以外も超豪華な顔ぶれ!実況アナが試合中の川田に向かって「鬼だ、鬼だ、君は鬼だぁぁぁーーー!!」と叫ぶシーンも昔から大好きでした。

Jun Akiyama vs Akira Taue (20.01.1997)

AJPW: Mitsuharu Misawa & Kenta Kobashi vs. Toshiaki Kawada & Akira Taue – June 9, 1995

いかがでしたでしょうか。いつの時代も団体を引っ張るレスラーがいて、その壁を意地でも越えようというレスラーがいて、各々のせめぎ合いがまた団体を盛り上げていくんだと思います。最後に、全日本プロレスが毎週地上波で放送されていた頃の僕が大好きだったテーマ曲を聴きながら創設者ジャイアント馬場さんの総集編動画をご覧頂きつつ、今回はお別れとさせて頂きたいと思います。次回は全日本プロレスの両国大会レポート!次回のみちくさボンバイエもお楽しみに、それでは。

ジャイアント馬場. 全日本プロレステーマ曲/王者の魂