1月に出展した<PROJECT New York | MAGIC>について。

——<PROJECT New York | MAGIC >とは。

海外アパレル展示会。国内との違いをALDIESに聞いてみた project_1

<PROJECT New York(以下、プロジェクトN.Y)>は、THE TENTS、PROJECT、PROJECT SOLEなどさまざまなカテゴリー、そして多くの展示会を開催していて、今年の1月に開催された<プロジェクトN.Y>では“The Best Emerging Japanese Brands at PROJECT New York”というテーマで、日本の展示ブースが設置され、ACE BY MORIZANE、Aquvii、TOMO AND CO、STOF、meanswhile、GYPSY THREE ORCHESTRA、BOSTON CLUB、BLACK EYE PATCH、bedsidedramaなどのブランドたちとALDIESも出展させていただきました。私の主観ですが、<アジェンダN.Y>はストリート色が強くブラックカルチャーが多かったですが、<プロジェクトN.Y>は白人の方、そしてテーラードな洋服の展示会。Webや動画を見てもらうとよりその雰囲気を感じられると思います。

MAGIC 2014

——<プロジェクトN.Y>規模感、そして国内展示会、<アジェンダ>との雰囲気の違い。

規模は<アジェンダN.Y>と同じくらいでしたが、雰囲気や世界観はまったく違いますね。国内の展示会だと<JUMBLE>がよりテーラードに寄ったもので、N.YとL.Aで開催されているハイエンドな展示会、<Liberty>や<Capsule>と似た雰囲気とも感じましたし、<JUMBLE>に出展なされているブランドもそれらの展示会や<プロジェクトN.Y>にも出展なさっていますね。

海外アパレル展示会。国内との違いをALDIESに聞いてみた project_2

——<プロジェクトN.Y>での国内ブランド、ALDIESへの反応。

<プロジェクトN.Y>は今まで経験してきたアジアではなく、初めてのアメリカでの展示会だったので、雰囲気や仕組み、そして市場の情報収集、アイテムも北米の方のサイズ感を知るためにバックパックのみ持って行きました。そのような考えも兼ねていたので、<アジェンダN.Y>の時のように周りのブランドのことや様子はあまり見ることができませんでした。その中で、現地バイヤーや運営の方に、「なんで<プロジェクト>に出展しているんだ。君のブランドは<アジェンダ>の方があっているよ。」など、色々アドバイスをもらい<アジェンダN.Y>を調べて、出展へと至りました。

<プロジェクトN.Y>と<アジェンダN.Y>。2つの国際的展示会への出展を経て。

海外アパレル展示会。国内との違いをALDIESに聞いてみた agenda_project_gate

——国際的なアパレル展示会と日本の合同アパレル展示会の違いとは?

他の国の小・中規模ブランドの出展者も同じだと思いますが、国内の展示会だと雑誌やWeb媒体などを通じて、ブランドイメージを持ち、バイヤーやプレスの方は展示会へと来ると思います。しかし、海外の展示会だとよほど有名なブランドでなくては現地の人は知りません。ジャンルやブランドのネームも重要ですが、さまざまな国のブランドが出展している中で、デザインやアイデア。そして目新しい物に対して、よりフラットに捉えていると感じました。

——ALDIESとして、日本のブランドが求められているものとは。

日本のブランドとしてというよりは、見た目からでしょうか。“アジアブランド”として見られていることは感じていました。もしかしたらそこの部分はアジアのファッションとしてカテゴライズされていたのかもしれないですね。バイヤーやプレスの方は、アジアのブランドに、よりオリエンタルさというものへ、とても期待を求めてきていました。それらを振り切っている国産のブランドがA BATHING APE®などではないでしょうか。今年出展したN.Yでの2回の展示会ではALDIESは無名です。それでもフラットに判断してもらえるので、デザイナーとしての自信やブランドとしての可能性を感じ、特に気に入ってくれている方はわかりやすい単語で、「クレイジー!」、「ハッピー」などと言葉を投げかけてくれました。それに、日本人独自の“空気を読む”という感覚がなくお世辞を言わないので、良くも悪くも評価してもらえました。回数を重ねてくれば、また視野も広がり感覚も変わってくるかもしれませんが、今年の2回の国際的な展示会への出展はALDIESとして、デザイナーとして自分自身の立ち位置や、国外のバイヤーやプレスの感性を知ることができたのは貴重な経験でしたね。

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