John Frusciante30,000文字インタビューより抜粋

John Frusciante(以下、J)

J モンクとクライシスがボクシングをテレビで観るために遊びに来たんだ。その時にクライシスから「ブラックナイツのために曲をプロデュースしてくれないか」と言われ承諾したんだ。そこからコラボレーションをするようになった。その後に半年間は、自分の音楽を作りながら、彼らのためのトラックをプロデュースするようになった。それがこのブラックナイツとのファースト・アルバムになった。ある時期から、自分自身の音楽制作をやめ、ブラックナイツだけに専念するようになった。ブラックナイツのプロデュースにしか興味がなくなってしまった。自分のための音楽的な自己教育を続けながら、彼らに貢献できることが分かった。五年前は考えられなかったことだよ。

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J 他のアーティストがプロデューサーから求めているのは「このテイクは良かったかどうか」とかそういうことだ。ブラックナイツのヴォーカルをレコーディングする時、良いテイクだったかどうかは、彼らが判断するわけで、俺は口出しをしない。実は彼らのヴォーカルをレコーディングする時、彼らと同じ部屋にいるし、俺はヘッドフォンをつけてないから、彼らの音をモニタリングしてない。彼らがラップを終えると、俺は彼らに「どうだった?」と尋ねるんだ(笑)。彼らが聞き返そうというとそこでやっと一緒に聴く。俺がバンドにいた頃は、曲作りの最中は何をやるのでもディスカッションが行われ、いちいち何に対してもメンバーが疑問をもつんだ。そのプロセスは、今の俺にとっては耐えられない(笑)。ブラックナイツとの作業では議論は何も行われないし、お互いの自然な表現方法を組み合わせているだけなんだ。

J 自分にとって難しいと思っていたことを乗り越えられるとやりがいを感じるんだ。そういうことに俺は一日を費やしている。かっこいいと思うサウンドを作るとか、人を喜ばすサウンドを意識して音楽を作っているわけではない。ブラックナイツと作業する時、意識しているのはモンクとクライシスがどう思うかということくらいだよ。別に彼らの意見を気にしているわけではなくて、彼らがラップしたくなるようなトラックかどうかが大事なんだ。そういう意味で、俺にとってすごく開放的な音楽制作の方法なんだ。RHCPで、メンバーがみんな楽器をレコーディングしてから、俺が曲を破壊したら大変なことになるよ(笑)。

――モンクは、あなたの家に住んでるんですか?

J 俺と妻がお客さんのような感じになってるよ(笑)。

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