INTERVIEW

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photo by 横山マサト
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様々なアーティストにテーマに沿った選曲をしてもらうことで、その人ならではのリスナー体験や音楽にまつわる思い出を語ってもらうプレイリスト企画。今回は東京のインディ・シーンを拠点に活動し、6月8日(水)に通算4作目となるフルアルバム『A Long Day』をリリースする4人組、ミツメの登場です。

須田“タワー・オブ・パワーは<フジロック>のライヴに圧倒されて。そこからより好きになったんです。”

――では実際に1曲ずつ、その曲にまつわる思い出や、曲に感じる魅力について話を聞かせてください。まずは須田さんの1曲目、コモドアーズの“I Feel Sanctified”から。モータウンの曲ですね。

須田 コモドアーズは最初、ケミカル・ブラザーズの『Exit Planet Dust(邦題:さらばダスト惑星)』の“Chemical Beats”に“Assembly Line”の声ネタが使われていて知ったんです。この曲では奇声しかサンプリングされてないので、「もとはどういう音楽なんだろう?」と思って聴いてみたら、好きになっていったというか。

The Commodores – “I Feel Sanctified”試聴はコチラ

――へええ。(メンバーの)ライオネル・リッチーが入口ではなかったんですか。

須田 後追いで聴き始めたので、入口がおかしくて(笑)。ここ数年、ミツメの音楽にも音を減らしたファンクっぽいようなフレーズが出てきますけど、この曲はベースラインもまさに「ファンク」で、フックのあるフレーズがありますよね。そういう意味でも通じる曲だと思って選びました。次のタワー・オブ・パワーは3年前、<フジロック>のROOKIE A GO-GOにミツメが出た時に、彼らも<フジロック>に出演していて。もともと何枚かアルバムを聴いていて好きだったし、ジョン・“デヴィッド”・ガリバルディのドラムも観たかったので、空き時間に観に行ったんですよ。そうしたらライヴに圧倒されて。そこからより好きになったんです。

Tower Of Power – “What Is Hip? ”試聴はコチラ

――ジョイ・ディヴィジョンの“Decades”はどうですか?

須田 ミツメが2作目『eye』を出した辺りで、僕らや周りのバンドの中でポストパンクが盛り上がった時期があったと思いますけど、その時に改めてちゃんと聴いたりもしました。“Decades”はわけの分からない音が色々入っていて、その妙な雰囲気がすごく好きで。あと、これは『Closer』の最後の曲ですが、曲自体がすごく最後の曲っぽいんですよね。この曲があることで、アルバム自体もすごくいい終わり方になっていると思うんですよ。

Joy Division – “Decades”試聴はコチラ(スマホ専用サイト)

―― 一方川辺さんの1曲目は、岡村靖幸さんの“ステップUP↑”です。

川辺 岡村さんが00年代に復活するという話になった時に“ステップUP↑”が収録されている『家庭教師』のアルバム・ジャケットを見て、「何かやだなぁ」と思って(笑)。でもそれで借りてみたら、すごくハマったんです。結果、(東京のインディ・シーンの朋友として知られる)スカートの澤部くんとも岡村さんの話で意気投合したので、今の活動に繋がるルーツのひとつなのかな、と思って選びました。この曲は「バンド・サウンドにリズム・マシンが入っているのっていいな」と思うきっかけでもあって、それはミツメでも2作目以降試したことですね。あと、ここからプリンスにも興味が広がっていった部分もあります。日本の人でシャウトを楽器のようにガンガン入れる人ってあまりそれまで知らなかったので、そういう意味でも衝撃的でした。それから夢中になって色んな作品を聴きました。

岡村靖幸– “ステップUP↑”試聴はコチラ

――ヴォーカル・スタイルとしては、川辺さんのものと全然違うのが面白いです(笑)。

川辺 そこは影響を受けなかったというか(笑)。次のXTCは、さっき言ったNUMBER GIRL好きの友達から教えてもらった曲。その子はルーツを辿って音楽を掘り下げていくような聴き方をしていて、それは当時の自分にはないものでした。この曲はシンプルなバンド・サウンドで、ギター2本とドラムとベースという構成も今のミツメの雰囲気に近いと思います。続くロネッツの“Be My Baby”は、マーティン・スコセッシの『ミーン・ストリート』でも始まってすぐに流れますよね。ラヴソングなのにシリアスな映画に使われて、その映像と音楽が合わさった時に「すげーいい」と思ったんです。それに、インディ・シーンでビーチ・ポップが流行った時にも、その影響源の一つはロネッツだったりあの頃の空気にはすごくマッチしてましたよね。

XTC – “English Roundabout”試聴はコチラ

The Ronettes – “ビー・マイ・ベイベー”試聴はコチラ

――ああ、なるほど。続くナカヤーンさんの1曲目はファウストの“krautrock”。これは4作目の収録曲です。

faust – “krautrock”試聴はコチラ

ナカヤーン クラウトロックから1曲選びたかったのでこの曲にしました。クラウトロックは自分の中で大きな存在で、ドイツ音楽の実験性や人を食ったようなスタンスに影響を受けたんですよ。クラウトロックって何にも影響を受けていないような雰囲気があるじゃないですか?

――アメリカ/イギリスとは違う場所で、変な音が純粋培養されたような音楽ですよね。

ナカヤーン そうそう。最初はカンやノイ!を聴いて好きになって、ファウストに本格的にハマったのは大学を卒業する頃だったと思います。アルバムとして今一番好きなのは3作目なんですが、今回は曲名からわかりやすいこの曲を選びました。

――次のミーターズはどうでしょう?

the meters – “cissy strut”試聴はコチラ

ナカヤーン ファンクはずっと好きなんですが、僕のファンク原体験とも言えるのが、ミーターズかスライ&ザ・ファミリー・ストーンという感じで、高校の時に出会って以来、とにかく聴きまくりました。このバンドはドラムが肝だと思っていて、フレージングやハット・ワークが好きなんです。

――そして最後はE-40 の“California feat. Dam-Funk & Ariel Pink”(15年)。これまで挙げてもらった曲は昔の曲ばかりでしたが、この曲だけ急に最近の楽曲で。

E-40 ft.Dam Funk, Ariel Pink – “California”試聴はコチラ

ナカヤーン そうですね。デイムファンクが関わっている曲を選びたくて色々考えていたんですけど、この曲なら同時にヒップホップとかアリエル・ピンクとか(ゲームのサントラ派生の盤なので)ゲームとかが好きということも言えると思って選びました。

――確か、(モブ・ディープ、ナズ、ゴーストフェイス・キラー、スヌープ・ドッグなど様々なヒップホップ作品を手掛ける)アルケミストがプロデュースした曲ですよね?

ナカヤーン そうですね。ここでのデイムファンクは手弾きのシンセで前に出てくるようないつもの感じではなくて、楽曲自体もクールなビートになっています。アリエル・ピンクは……何をしているのかよく分からないですけど(笑)。

――確かに(笑)。

ナカヤーン 声とか色々やっているんでしょうけどね。デイムファンクとアリエル・ピンクがバリバリのウェッサイラッパー(米ウェストコースト・ヒップホップ)のE-40と一緒にやっていること自体も面白いし、オススメの曲です。

――今回選んだものを見てみて、ミツメはどんなメンバーの集まりだと思いますか?

川辺 たぶん、僕らはリスナーとしてジャンルとかをあんまり意識しないで聴いていると思います。とりあえず聴きます。「クラシックを聴いています」というメンバーはいないかなと思いますけど、みんなそれぞれ、自分が好きなもの/新しく出たもの/話題になっているものは自然に聴いているような感じなんですよ。

――ミツメの場合は特に、影響を受けた音楽がそのまま音に出てくるようなタイプではないように思えますね。今回挙げてもらった作品の中にも、きっとリスナーの人によっては予想していなかったセレクションだと感じる人もいると思いますし。

川辺 そうですね。聴いて良いなと思った音楽が、そのままサンプリングのように自分たちの音楽に反映されていくのは、今やりたいことじゃないんだと思います。たとえその音楽を聴いてきたから出てきたフレーズであっても、僕らも意図していない形だったり、無意識で出てきているからこそ、自分たちの表現になるというか。だから、何かをモチーフにするために音楽を聴くことは少ないんです。それよりも、気心の知れた仲間とワイワイやりながら作っていく中で自然にその影響が出ているような音楽が出来ることの方が、僕らにとっては理想的なことなんですよ。

ミツメのルーツとなった楽曲プレイリスト interview160608_mitsume_3

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ミツメ アーティストページ

EVENT INFORMATION

mitsume plays “A Long Day”

2016.06.08(水)
OPEN 19:00/START 20:00
渋谷WWW
ADV ¥2,500/DOOR ¥3,000

2016.06.09(木)
OPEN 19:00/START 20:00
大阪Pangea
ADV ¥2,500/DOOR ¥3,000

DYGL “Don’t know where it is” Release Tour w: DYGL

2016.06.11(土)
OPEN 18:00/START 18:30
名古屋CLUB UPSET
ADV ¥2,500

第4回テクノスバンドコンテスト 2016

2016.06.12(日)
OPEN 12:30/START 13:00
総合学院テクノスカレッジ内 テクノホール
観覧無料/当日にはInterFM897による公開収録も行われます。

“A Long Tour” in Shanghai w: Gatsby In a Daze / schoolgirl byebye

2016.06.18(土)
OPEN 21:00/START 21:00/CLOSE 23:30
上海 育音堂
105元/120元

new solution 3 w: ayU tokiO

2016.07.02(土)
OPEN 18:00/START 18:30
原宿 ASTRO HALL
ADV ¥3,000/DOOR ¥3,500

ミツメ “A Long Day “Acoustic Live
2016.07.30(土)
OPEN 15:30/START 16:00
NADiff a/p/a/r/t

¥1,000(メール予約:¥1,500)

A Long Tour

2016.09.10(土)
OPEN 18:00/START 19:00
仙台
ADV ¥3,000

2016.09.17(土)
OPEN 18:00/START 19:00
札幌
ADV ¥3,000

2016.09.18(日)
OPEN 18:00/START 19:00
福岡
ADV ¥3,000

2016.09.24日(土)
OPEN 18:00/START 19:00名古屋
ADV ¥3,000

2016.09.25(日)
OPEN 18:00/START 19:00
大阪
ADV ¥3,000

2016.10.02(日)
OPEN 18:00/START 19:00
東京
ADV ¥3,000

詳細はこちら

                

RELEASE INFORMATION

ミツメ オフィシャルサイト Twitter Facebook

photo by

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杉山仁

杉山仁

ライター

乙女座B型。07年より音楽ライターとして活動を始め、Hard To Explain~CROSSBEAT編集部を経て、現在はフリーランスのライターとして活動中。2015年より、音楽サイト『CARELESS CRITIC』をはじめました。こちらもチェックしてもらえると嬉しいです。

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