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テイラー(アコースティックギター)からテレキャスター(エレクトリックギター)に持ち替えてから、スラップ奏法に代表される“サムライ・ギタリスト”のイメージから、より有り得ない代替不可能なギタリスト、パフォーマーとして変化してきたMIYAVI。活動拠点をアメリカに移してから1年半。昨年、アルバム『The Others』リリースと、その後のジャパンツアー以降、久々にオフィシャルな帰国となった今回は、ダブルAサイドシングル“Afraid To Be Cool/Raise Me Up”の全世界配信に先駆けての日本での新曲披露と、そのプロモーションが主なミッションだ。

超絶的なギターテクニックはもちろん、ダンスミュージックでもあり、また何より彼の超越的なキャラクターで全世界をツアーするMIYAVIだが、日本人であることやジャパンカルチャーの特異さが優位になることを潔しとせず、MIYAVIオリジナルがどこまで世界の壁を越えられるのか? を彼の地で呼吸しながら模索中でもある今。『The Others』ではジョン・レジェンドらを手がけたグラミー受賞プロデュース・チーム、ドリュー&シャノンとタッグを組んだが、ニューシングル以降は彼の活動拠点であるLAの若いプロデュース、ライティング・チームとUSの今を反映したサウンドメイクを行っている。

今回は新たなフェイズに突入したアメリカでの制作や、そのモチベーションについてのインタビュー、そして導入としてなんとライブ・パフォーマンスは4ヶ月ぶりという意外な新曲披露イベントのレポートの両軸で、MIYAVIの現在地を紐解く。

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photo by MASAYOSHI SUKITA

STUDIO by YSL Beauté
2016.04.16(土)@BANK GALLERY

<STUDIO by YSL Beauté>の会場であるBANK GALLERYには、ビューティライターやモデルがドレスコードである“ブラック”を着こなし、普段のライブとは異なるテンションとムードが溢れる。そうした場でもファッショニスタでもロックミュージシャンでもない、“MIYAVI”でしかない存在感をまとって彼はパフォームした。大半の人が初見のようで、テレキャスターをピックでのコードやアルペジオではなく、パーカッシヴにスラップ奏法で弾き倒す姿に、誰もがスマートフォンのカメラを向ける。ちなみに1曲目にはMIYAVI流レペゼンソング“What’s My Name”が披露されたのだが、DJが操るビートとスラップ奏法が生み出すグルーヴに、オーディエンスは何が適したムーヴなのか掴みかねているようだ。写真に収めた後はほとんどの人がひたすら凝視していた。

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「日本の女性の方はもっときれいになってもらって、ま、俺たち男も頑張ります。」と笑いを起こしながら、さっそくニューシングル“Raise Me Up”を披露。ヒステリックですらある斬新なギターサウンドが重いファンクの上で暴れるようだ。ダブルAサイドのもう1曲“Afraid To Be Cool”では、膨張・収縮するサウンドもギターで表現。ギターをテクノのブリープ音などSE的に変換するという意味ではラストの“Day1”でも圧倒。短いセットだが、ループマシンではなくDJがリアルタイムにビートに呼応していた分、ギャラリーという環境にも関わらず、かなりラウドなライブが実現していたことも、初見のオーディエンスにとってはいい意味で“出会い頭の事故”めいていたのではないだろうか。

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あとで知って驚いたのだが、これが4ヶ月ぶりのパフォーマンスとは驚きだ。加えてDJとのコラボで新曲の意図を少しでも明確にしようとしていたのか? そう思わせる彼の貪欲さも垣間見えた。

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photo by Keiichi Nitta Studio

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石角友香

石角友香

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