や日本のポップカルチャーを象徴する存在となった、きゃりーぱみゅぱみゅ。彼女の音楽、ファッションの影響は日本国内に止まらず、世界にまで及んでいることは皆さんもご存知の通りだ。

可愛いけれども、どこかグロい。そんなきゃりーぱみゅぱみゅのイメージを確立してきた大きな存在のひとつとして、音楽作品のアートワークが挙げられる。中田ヤスタカ(CAPSULE)プロデュースによるデビューミニアルバム『もしもし原宿』から最新フルアルバム『ピカピカふぁんたじん』に至るまで、彼女のジャケットを担当してきたのはスティーブ・ナカムラだ。彼が手掛けてきたアートワークは、きゃりーぱみゅぱみゅを語る上で必要不可欠な要素である。

本邦初公開資料も。きゃりーぱみゅぱみゅのアートワークを手掛けるSTEVE NAKAMURAが彼女の魅力を語る 06_yumenohajimarinrin_1

『ゆめのはじまりんりん』デザインラフ

『ゆめのはじまりんりん』

M-3“ゆめのはじまりんりん”、M-4“もったいないとらんど”、M-7“ファミリーパーティー”といったテレビでお馴染みのタイアップ曲を筆頭に、今回も色とりどりなダンスチューンがラインナップ。アルバムの世界観とマッチしたきゃりーぱみゅぱみゅのビジュアルを伝える役割を果たすのがスティーブ・ナカムラによるアートディレクションである。今作のテーマは夏。初回限定盤A、B、通常盤ともに異なるアートワークは、どんな考えに基づいて完成したものなのか。本邦初公開の制作資料とともに語ってもらった。

Profile:スティーブ・ナカムラ(ART DIRECTOR + MOVIE DIRECTOR)
1973年ロサンゼルス生まれ。ロンドン芸術大学セントラル・セント・マーチンズ・カレッジ・オブ・アート・アンド・デザイン卒業。アートディレクター/映像ディレクタ-として活躍。日本を拠点にラフォーレ原宿、NIKE、PARCOなど、一度は目にしたことのある広告キャンペーンを数多く担当。また、デビューから継続してアートディレクションを担当しているきゃりーぱみゅぱみゅをはじめ、ミュージシャンのCDジャケットも数多く手がけている。

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