ポップ・ミュージックの中心地であるアメリカとイギリスでは、今なおオーディション番組が根強い人気を誇っている。その中でも2004年にイギリスでスタートした『The X Factor(Xファクター)』の影響力は凄まじく、これまでもレオナ・ルイス、ワン・ダイレクション、リトル・ミックスといった大スターを数多く輩出していることはご存知のとおり。

現在は10数カ国に展開されている『Xファクター』だが、そのオーストラリア版である『X-Factor Australia』から、次なる世界的ブレイクも期待できるシンガー・ソングライターが登場した。彼女の名はラティファ・ティー、弱冠16歳でレッドフー(LMFAO)のレーベルと契約を交わした、驚くべき才能とポテンシャルを兼ね備えたシンデレラ・ガールだ。

抜群の歌唱力とカリスマ性。「歌って踊れる」無敵のシンガー・ソングライター!!

豪州版『Xファクター』からスタア誕生!?ラティファ・ティーに活目せよ muisc151112_ll_2

オーストラリア最大の都市シドニーで生まれ育ったラティファ・ティーは、DJだった父親の影響で幼少期から音楽に囲まれて育ち、90年代のヒップホップやR&B、ファンク、そしてモータウン・サウンドに夢中だったという。物心がついた頃にはシンガーとしての活動を始めており、それと並行して男友達のダンスパフォーマンス・グループ=Straight Up(ストレイト・アップ)に唯一の女性メンバーとして参加、「歌って踊れる」エンターテイナーとしてのスキルを磨いた。

転機が訪れたのは2014年、Straight Upとして『X-Factor Australia』に出場を遂げ、ジャクソン5の“I Want You Back”をイマドキの若者らしいアレンジで披露すると、審査員からも客席からもスタンディング・オベーションで拍手喝采。特にラティファの類まれな歌唱力とカリスマ性は高く評価され、審査員のひとりだったレッドフーが数週間後に彼女とサインしたというエピソードからも、いかに衝撃的なパフォーマンスだったのかが伺い知れるだろう。

▼Straight Up – The X Factor Australia 2013 – AUDITION [FULL]

その後はもう向かうところ敵なしだ。クラブ・ミュージックを上手に取り込んだ“Games”でUSデビューを飾ると、LAの人気ラジオ局〈Power 106〉をはじめとする主要音楽メディアが「もっとも注目すべきSSW」として太鼓判。ラティファの目覚ましい活躍は母国にも伝わり、オーストラリアの音楽財団の大使として活動したり、シドニーの米国国会議事堂劇場で行われた音楽の祭典<Fête de la Musique>でもパフォーマンスを披露するなど、スターダムへの階段を3段飛ばしで駆け上がっていると言っても過言ではない。

レオナ・ルイスに迫る逸材? 3つの比較ポイントからヒットの方程式を導き出す

豪州版『Xファクター』からスタア誕生!?ラティファ・ティーに活目せよ muisc151112_ll_3

一夜にして人生が変わってしまったラティファの来歴を振り返ってみると、ある女性シンガー・ソングライターの名前が思い出される。そう、同じく『Xファクター』出身のシンデレラ・ガールことレオナ・ルイスだ。ここ日本でも『ミュージックフェア』のようなテレビ番組に出演するなど、たしかな実力と人気と美貌をあわせ持つロンドン出身の歌姫で、今年9月にリリースした最新アルバム『アイ・アム』は、彼女を見出したサイモン・コーウェルのレーベルからの電撃移籍作ということで大きな話題になった。

今回Qeticでは、ラティファが「レオナ・ルイスに迫るサクセスをモノにするのでは?」という期待(と妄想)を込めて、両者のターニング・ポイントを3つずつピックアップして比較、ヒットの方程式を導き出してみることにした。女性SSWが群雄割拠の時代だが、今からラティファ・ティーに注目しておかないと絶対に後悔しまっせ!

その1) 『The X Factor』で注目されたシンデレラ・ガール!

豪州版『Xファクター』からスタア誕生!?ラティファ・ティーに活目せよ latifa_tee_ptn4_baseimg-01

ラティファとレオナの最大の共通点は、やはり共に『Xファクター』出身であるということ。人並み外れた歌唱力や表現力はもちろん、一瞬で場の空気を変えてしまうカリスマ性はスターに必要不可欠。両者の初登場時の映像を見てもらえれば、審査員やオーディエンスの熱い反応からも、彼女たちが「タダモノではない」ということが如実に伝わってくる。

▼Leona Lewis – X Factor – Over The Rainbow

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