だが、我われ日本で暮らす者にとっては嬉しいニュースもあった。ニューヨークで幕を下ろすことが決定した<Body & SOUL>が、同年に日本ではじめて開催されることになったのである。伝説のパーティの初上陸とあって、オープン前にはなんと500人以上におよぶ熱狂的なファンたちが長蛇の列を作った(会場であった六本木velfarreの記録を塗り替えた)。その後、velfarre、お台場オープンコート、両国国技館、ageHa、お台場シーサイドコート、晴海客船ターミナル臨港広場と場所を変えながら、日本では毎年開催されている。もはや“恒例の”という言葉を冠してもおかしくないくらい、日本でもお馴染みになり、親しまれている<Body & SOUL>だが、このこだわり抜いたパーティを日本で開催するためには、相当な苦労があったようだ。ロケーション、音響設備、3人からの細かなリクエストなど、いろいろクリアしなくてはいけない高きハードルがあった。遊びにきてくれたミュージックラバーに最高のパーティーをプレゼントするためにDJ達と綿密なコミュニケーションを重ね、日本で<Body & SOUL>が開催され続けているのである。

Body & SOUL Live in Tokyo 2009 @ageHa

最後になったが、パーティは言うまでもなく、DJやスタッフはもちろん、そこに集まる人たち、音響設備、照明、ロケーション、そして天気さえもが影響しあい、作られるものである。ニューヨークで<Body & SOUL>が幕を閉じたように、条件が揃わなかったり、コンセプトに合わなければ、<Body & SOUL>は延命措置などをおこなわず、潔くパーティを終わりにするだろう。<THE LOFT>から脈々と受け継がれるニューヨークのパーティ・シーンの最良の部分を継承し、そして発展させ続けてきた<Body & SOUL>が、ここ日本で10年以上も続いている。これはすごいことだと思う。この奇跡をあなたもぜひ体験してみてほしい。

Body & SOUL Live in JAPAN 2016 Teaser Movie

伝説的パーティ<Body & SOUL>。20周年を迎える偉大なるパーティの歩みを振り返る music160524_bodyandsoul_1

<Body & SOUL>年表

■1996.07.07
Vinylでフランソワとダニーがはじめて一緒にプレイする。この時はまだ<Body & SOUL>という名前は使われていなかった。

■1996.07.21
ラリー・レヴァンの誕生パーティではじめて3人が一緒にプレイする。これが3人のB to Bスタイルの原型になる。

■1997.05.24
Vinylが3週間クローズし、Lifeに一時的にパーティを移す。

■1998.03.29
オフィシャル・ミックスCD『Body & SOUL vol. 1』リリース・パーティ。

■1998.09.05
ナポリのクラブAngels of Loveにて<Body & SOUL>が開催される。ニューヨーク以外の場所での開催はこれが初の試み。

■1999.08.07
セントラルパークのサマー・ステージで初開催。オーディエンスは15,000名以上だったと言われる。

■2001.10.07
9.11の後、グラウンドゼロに近いVinylはクローズしていたが、3週間振りに<Body & SOUL>が再開。

■2002.05.01・05.02
<Body & SOUL Live In Tokyo 2002>。六本木velfarreで初めての日本開催。大盛況となる。開演前に500人以上におよぶ長蛇の列ができ話題になった。

■2002.07.14
VinylがArcへと変わり、ヴァイブとサウンド・システムが<Body & SOUL>には向いていないことが明らかになる。6年続いた同パーティを終わらせる事が決定となる。

■2003.4.30・05.01
<Body & SOUL Live In Tokyo 2003>。米国による対テロ戦争がパーティ直前に勃発。緊迫した雰囲気の中での来日、開催となったが、3人のピースフルな選曲に多くのオーディエンスが感動した。

■2004.04.28・04.29
<Body & SOUL Live In Tokyo 2004>。本国では休止中の<Body&SOUL>が3月に一晩限り復活。その熱を帯びたままの日本開催となり大いに盛り上がった。

■2005.03.21
<Body & SOUL>がArcで開催される。これはArc閉店前の最後のパーティとなった。2年半ぶりに一夜の復活を遂げるが、その後は休止。

■2005.04.28・04.29
<Body & SOUL Live in Tokyo 2005>。ステファニー・クックがLive in Tokyo初となるライブを披露した。

■2006.05.02・05.03
<Body & SOUL Live in Tokyo 2006>。GW時期のvelfarre での2DAYS開催はこれが最後となる。

■2006.07.01
<Body&SOUL10th Anniversary Celebration>

■2006.12.27
<Body & SOUL Live In Tokyo 2006 Yearend>。velfarreクローズに伴い、初の年末1日開催。velfarreを気に入っていたフランソワは「本当に寂しい」と何度も繰り返し呟いていたとのこと。

■2007.05.20
<Body & SOUL Live In Tokyo OPEN AIR 2007>。日本で初のオープンエア開催。Velfarre期を第1期とするなら、お台場での第2期のはじまり。

■2008.05.18
<Body & SOUL Live In Tokyo OPEN AIR 2008>。ダニーの奥さんでもあるAKがライブを披露。AKの“Say That You Love Me (FK-EK Japanese Vocal Mix”は<Body & SOUL>で必ずプレイされるクラシック!

■2008.11.30
<Body & SOUL Live In Tokyo 2008>。なんと両国国技館で開催される。Monday満ちるがライブアクトとして出演。

■2009.03.27
<Body & Soul at Mansion>

■2009.05.31
<Body & SOUL Live In Tokyo OPEN AIR 2009>。ヴィーナスフォート前のお台場シーサイドコートでの初開催。

■2009.11.02
<Body & SOUL Live In Tokyo 2009>。ageHaでの初開催。他のエリアも全てメイン・フロアの音を流すというageHaでも初の試みがなされた。ライブアクトはJoi。

■2010.05.23
<Body & SOUL Live in Tokyo OPEN AIR 2010>。日本からJazztronikがライブを披露。

■2010.11.02
<Body & SOUL Live In Tokyo 2010>。2009年に続き、ageHaでオールナイト開催。A Hundred Birdsが約20人のオーケストラ編成でのライブを披露。

■2011.07.24
<Body & SOUL Live In Tokyo 2011 Open Air SUMMER STAGE>。キッズエリアがはじめて開設される。まさに老若男女が楽しめるパーティに。AKが再びライブを披露。

■2012.08.05
<Body & SOUL Live in Tokyo OPEN AIR 2012>。会場をお台場から晴海客船ターミナルへ移動。

■2013.09.14
<Body&SOUL Live in Japan 2013>。初となる東京&大阪の二都市開催だったが、大阪は大型台風の来襲に見舞われた。名称が「Live in Tokyo」から「Live in Japan」へ変更。

■2014.05.18
<Body&SOUL Live in Japan 2014>。この年にハウス・ミュージックのオリジネイター、フランキー・ナックルズ永眠。3人のプレイもフランキーに捧げるものとなった。

■2015.05.17
<Body & SOUL Live in Japan 2015>

■2016.01.16
Pacha NYCで20周年のアニヴァーサリー・パーティを開催。

■2016.03.22
<Body & SOUL 20th Anniversary at WMC 2016>
マイナミのWinter Music Conferenceにて20周年のアニヴァーサリー・パーティを開催。

■2016.04.09
<Body & SOUL 20th Anniversary at De Marktkantine in Amsterdam>
アムステルダムで20周年のアニヴァーサリー・パーティを開催。

EVENT INFORMATION

Body&SOUL Live in Japan 2016

2016.06.12(日)
晴海客船ターミナル特設会場(東京都中央区晴海5-7-1)
François K.・Danny Krivit・Joaquin “Joe” Claussell

 

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