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世界トップを誇るベルリンの音響に悩殺される

ライブアーティストが中心だったメインステージARENA HALLEは幕張メッセを古びた巨大倉庫に変え、そこに最高級のサウンドシステムと一流のPAを仕込んだといった雰囲気。大変申し訳ないが音響の良さは雲泥の差である。

天井からは白いボックス型のスピーカーがいくつも吊るされ、センターには360度スピーカー、ステージは背面に大きなスピーカーとスクリーンを背負い、会場のどこにいても安定した重低音が響いてくる。不快な騒音、頭だけに響く耳触りな高音などは一切なく、音の中にズブズブ埋もれてゆく心地良い感覚だけが繰り返された。

究極のパーティーを詰め込んだBERLIN FESTIVAL Arena-main-Howling_2

この環境で聴くJAMES BLAKEが神々しく、美しかったのは言うまでもないだろう。この時、PAブース横の関係者スペースで聴いていたのだが、障害を持つ人のためのスペースでもあり、スタッフがそれを1人1人に丁寧に説明している姿がとても良かった。誰にでもフェスを楽しむ権利がある。パーティーテンションMAXの健常者がわんさかいる同じフロアーでは危険が及ぶ可能性がある。こういった試みは他のフェスでも是非とも取り入れて欲しいと感じた。

究極のパーティーを詰め込んだBERLIN FESTIVAL Elektronische-Wiese-Richie-Hawtin

ATARI TEENAGE RIOTのライブは想像を超えるパワフルさと突き抜けるような声量に圧倒された。一切媚びない挑戦的なパフォーマンスとメッセージ性の強い楽曲の背景には、時代へ向けた彼らの意思表示であることを後から知る。

ハウス系のアーティストが少ない中で、AMEのライブはこれまで見た中で一番ロマンチックだった。秒単位で変化し続けるVJに、七色のレーザーはデジタルで作られた巨大な万華鏡そのもので、そんな幻想的な中で聴くMarek Hemmannのテクノは心臓にするどく刺さった。

究極のパーティーを詰め込んだBERLIN FESTIVAL Marek-Hemman_2

リゾート地のような美しいロケーションで聴く一流DJのテクノ

砂浜のフロアー、ウッドデッキ、その先にはシュプレー川に浮かぶプール。まるでリゾーチ地のようなロケーションのBADESCHIFFで今回のフェスについて思いに耽った。ウッドデッキのリクライニングチェアに座り、シュプレー川と対岸に見えるベルリンの街を眺めながらお酒を飲む。後ろから聴こえてくるのはCARL CRAIGとオーディエンスの歓声。何とも言えない贅沢な時間だった。

究極のパーティーを詰め込んだBERLIN FESTIVAL carl-craig

良いことばかりではなく残念だったことも伝えておかなくてはならない。バーでキャッシュレスにするために導入していた最新システムが逆にロスタイムを生んでいたことだ。画期的に思えるこのシステムは、専用のブースでリストバンドに現金をチャージする必要があり、長蛇の列に並ばなくてはならない。さらには、デポジット制を導入しており、購入時に渡されたチップとカップを一緒に戻してようやく1ユーロがバックされるという仕組み。もちろんキャッシュレスのため、1ユーロはリストバンドに戻される。残高がなければ何も買えず、またチャージしなくてはならない。残高を寄付することが出来たり、同系列のMeltで使用出来るなどいろいろ考えられたシステムではあったが、他のフェスでは是非とも導入しないで欲しい。

究極のパーティーを詰め込んだBERLIN FESTIVAL charge-place

会場を一歩外に出れば、いつもの週末の顔をしたベルリンが待っている。終われないWEEKENDERはClub der Visionaereへと吸い込まれるように消えていった。そこからまた長い長いパーティーは続いていくのだ。

高層ビルにも、眩し過ぎるネオンにも、黒い電線にも、何にも邪魔されないどこまでも広がる果てしない空は、夜の10時近くになってようやく日が落ち始めた。シュプレー川の水面に反射する金色と褐色が入り混じるキラキラした光は、これから見るであろうとてつもなく大きく、美しい世界への入り口のような気がした。

究極のパーティーを詰め込んだBERLIN FESTIVAL BADESCHIFF

究極のパーティーを詰め込んだBERLIN FESTIVAL BADESCHIFF2

究極のパーティーを詰め込んだBERLIN FESTIVAL BADESCHIFF1

次回は、会場でキャッチしたオシャレスナップ&来場者スナップ、そして、おまけレポをお届けします! お楽しみに♪

photo by Katsuhiko Sagai、Kana Miyazawa
Thanks to Yuka Sagai

宮沢香奈(Kana Miyazawa)

宮沢香奈(Kana Miyazawa)

フリーランスライター/コラムニスト

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